土壌汚染とは
土壌汚染とは、人間にとって有害な物質によって汚染された状態をいいます。
原因としては、工場の操業に伴い、原料として用いる有害な物質を不適切に取り扱ってしまったり、有害な物質を含む液体を地下に浸み込ませてしまったりすることなどが考えられます。
また、土壌汚染の中には、人間の活動に伴って生じた汚染だけでなく、自然的原因で汚染されているものも含まれます。
土壌汚染のリスク
土壌汚染による健康に悪い影響(健康リスク)を以下の2つの場合に分けて考えられています。
①地下水等経由の摂取リスク
土壌に含まれる有害物質が地下水に溶け出して、その有害物質を含んだ地下水を飲んで口にすることによるリスク
②直接摂取リスク
有害物質を含む土壌を口や肌などから直接摂取することによるリスク
土壌汚染対策法では、①地下水等経由の摂取リスクの観点から25物質について土壌溶出量基準が、②直接摂取リスクの観点からこれら25物質のうち9物質について土壌含有量基準が設定されています。
グリーンテストでの簡易土壌診断概要
VOC(揮発性有機化合物)
VOC試験では、トータルVOC計で測定が可能なテトラクロロエチレン、トリクロロエチレン、シス-1,2-ジクロロエチレン、1,1-ジクロロエチレン、ベンゼンの5項目を対象としています。
重金属等
重金属では、迅速な測定方法(蛍光X線法)で測定できる鉛、カドミウム、クロム(六価クロム)、水銀、砒素、セレンの6項目を対象としています。
油膜油臭
油膜の測定は、「油汚染対策ガイドライン(環境省)」に従い、シャーレに土壌を入れ、水を加えて油膜の広がりを確認しています。また、油臭の測定は官能試験(実際に臭気を確認すること)によって行います。