地盤調査とは、建設予定地の地盤の強度・土質の把握などを目的として、調査や試験を行うことです。地盤調査で得られた情報をもとに、建物基礎や地盤改良などの設計・施工を行います。
地盤調査方法には様々な種類があり、建築物の規模や地盤の要求性能に合わせて、適切な地盤調査方法を選定する必要があります。ジオテック事業部ではあらゆる調査方法の対応が可能なため、状況に応じて適切な地盤調査を提供します。
地盤調査
地盤調査とは
スクリューウエイト貫入試験
スクリューウエイト貫入試験(JIS A 1221 )は、荷重による貫入と回転貫入を併用した原位置試験であり、土の静的貫入抵抗を測定することで、その硬軟や締まり具合を判定します。
調査孔を利用した試料採取や調査時の音、地形や既存調査の情報などから土質を推定します。
この試験方法は装置の操作が容易で、迅速に複数個所の測定ができるため、主に小規模建築物の地盤調査方法として広く採用されています。
標準貫入試験
標準貫入試験(JIS A 1219 )は動的貫入による原位置試験であり、土の硬軟や締まり具合の指標であるN値を測定するとともに、土試料を採取することができます。
この試験ではボーリングマシンにより質量63.5kgのハンマーを自由落下させ、サンプラーを30cm貫入させるのに必要な打撃回数をN値とします。
土の性状が正確に把握できるほか、採取試料を各種土質試験にかけることにより、地盤の性質をより詳細に判定することができます。
規模の大きい建築物や土木構造物のための地盤調査方法として広く採用されいます。
ラムサウンディング試験
ラムサウンディング試験は「動的コーン貫入試験(JIS1230)」とも呼ばれる、動的貫入による原位置試験であり、土の硬軟や締まり具合を判定する調査方法です。
ハンマーを自由落下させて、貫入量20cm毎の打撃回数を測定しますが、それに加えてロッドを回転させてトルク計測および周面摩擦の補正を行います。これにより、標準貫入試験のN値と同等の値(Nd)を連続的に得ることができます。
スクリューウエイト貫入試験では測定が難しい硬い地盤でも測定可能なほか、標準貫入試験と比べると試験が容易であるという特徴があります。
平板載荷試験
平板載荷試験(JGS 1521)は、原地盤に直径30cmの載荷板を置き、そこに徐々に荷重を与えたときの、荷重の大きさと載荷板の沈下との関係から地盤表層の支持力特性を調べるための試験です。
地盤の支持力を直接図ることができますが、深い深度の調査はできないため、他の調査方法と併用で採用されます。
土壌汚染調査
土壌汚染とは、土壌が人間にとって有害な物質によって汚染された状態をいいます。
原因として、工場などで原料として用いる有害物質の取り扱いが不適切で、有害物質を含む液体を地下に浸み込ませてしまうことなどが挙げられます。また、土壌汚染の中には、人間の活動に伴って生じた汚染だけでなく、自然的原因で汚染されているものも含まれます。
土壌汚染調査では、土やガス、地下水を採取して化学分析を行うことで、土壌中の有害物質の有無や汚染されている範囲を調べます。
グリーンテスト
グリーンテストとは、家などを建てる際に問題となる軟弱地盤や地中障害物、土壌汚染などをまとめて調べるサービスで、いわば「土地の健康診断」です。
見た目はきれいな土地でも、地盤改良の際や基礎を作るために掘ってみると、昔の建設物の廃材やごみが埋まっていることもあります。その場合、工事が途中で止まってしまう懸念もありますが、グリーンテストであらかじめ土地の問題点を把握しておくことにより、家を建て始める前に適切な対策をとることができます。
Geo Web® System
Geo Web® Systemとは地盤調査データを現場から直接Web上にアップロードすることで、事務所からリアルタイムに調査結果を確認できるシステムです。これにより、事務所から現場調査員に適切な指示を出して調査不足などを防ぐことができる他、調査報告書を迅速に作成しご提出することが可能です。
また、地中という目で見えない部分の調査になるため、調査結果の改ざんや流用も懸念されますが、本システムでは作業日時・場所を記録し、さらに調査データを暗号化・クラウド化することにより不正を防ぎます。
画像引用元:ジオサイン株式会社HP https://www.geosign.co.jp/system/