沈下修正

沈下修正とは

軟弱地盤の圧密や液状化によって建物が沈下すると、床が傾斜したり壁に亀裂が生じたりするなど、様々な問題が発生します。これに対し、建物を元の正常な状態に戻すことを沈下修正といいます。沈下の原因や敷地状況、地盤状況などを考慮し、適切な工法を選定します。

鋼管圧入工法

鋼管圧入工法は建物荷重を反力に鋼管杭をジャッキにて圧入し、杭を支持層まで確実に打ち込むことで支持力を得て、今度は支持層の反力を利用して建物をジャッキアップすることで沈下を修正する工法です。

工法の利点

  1. 居住したまま施工が可能
  2. 今後も沈下が予測される場合でも適用可能
  3. 大型の工具、資材を使用しない
  4. 騒音、振動、埃が少ない
  5. 壊す箇所が少なく、補修費を節約できる

耐圧版工法

耐圧版工法は十分な反力を得ることのできる耐圧版を設置し、ジャッキアップすることで沈下を修正する工法です。この工法は地盤の圧密沈下が収束していることが前提となり、事前に沈下測量を数回行う必要があります

工法の利点

  1. 居住したまま施工が可能
  2. 大型の資材、工具を使用しない
  3. 騒音、振動、埃が少ない
  4. 壊す箇所が少なく、補修費を節約できる

ポイントジャッキ工法

ポイントジャッキ工法は既存基礎を折ったうえで治具とジャッキを据え付け、沈下を修正した後に基礎を補修する工法です。この工法は地盤の圧密沈下が収束していることが前提となり、事前に沈下測量を数回に分けて行う必要があります。

工法の利点

  1. 居住したまま施工が可能
  2. 大型の資材、工具を使用しない
  3. 騒音、振動、埃が少ない
  4. 壊す箇所が少なく、補修費を節約できる